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カブと私。第一話 「過去と今(プロローグ)」

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こんにちは、コナトの野間です。

2026年になって初ブログ!新しいシリーズもんです。

題名 カブと私。

第一話 「過去と今(プロローグ)」

今から十数年前の話です。

私は兵庫と東京を行き来しながら、東京を中心に仕事をしていた。

当時の私にとって、

仕事の内容、住む場所、物質的な豊かさ、家族や子供。

それらがそのまま「幸せの基準」でした。

つまり、ブランドそのものが価値だったんです。

住む場所は、ブランド地名ばかりだった。いかにもーって感じですよね。

自分で言うのもおかしな話だが、30代半ばにしてはかなり派手な生活。

すべてが満たされているであろう環境なのに、それでも、なぜか違和感があった。

いつもどこか、モヤモヤした気持ちを抱えていた。

10代は受験を頑張り、

20代は良い会社に入ること。

その延長線上に、疑いなく人生があると思っていた。

でも、何かがおかしい。

考えが変わりはじめたきっかけは、

白金の自宅から目と鼻の先にある、小さな居酒屋でした。

生活道路から少し入った、薄暗い路地。

古びたビルの2階にその店はある。

もちろん、エレベーターなどない。

華やかな生活を好むこの街の人は、きっと存在すら知らないだろう店。

それくらい、ここには似合わない店でした。

でも私は、それが逆に良かった。

でその店に、毎週、開店前の17時前から通うことに。

混み合うのが嫌だったのと、

店主と話す時間が好きだったからいつも一番乗りで。

店主は50代。金髪短髪。

もともとはやんちゃな人で、

バブル時代、立退料目当てで借りた物件が、

偶然そのまま今の店になったという。

バブルが崩壊し、話は消え、

途方に暮れた末に選んだのが居酒屋だった。

飲食経験もなく、料理もできない。

最初は簡単な揚げ物と、セルフ式の瓶ビール。

瓶の蓋の枚数で会計していたらしい。

それが今では、新鮮な魚、煮物、揚げ物、焼き鳥まで揃う。

夕暮れ時には、自然と人が集まる。

煙がもくもく立ちこめる、

いわゆる「ザ・昭和の居酒屋」。

店内で流れているBGMは、いつも矢沢永吉のみ。

私は昭和50年代生まれたが、矢沢世代ではない。私はこの店で、初めて矢沢永吉の音楽の良さを知った。

スタッフは弟子の20代後半の元寿司職人。

二人は、言葉にしなくても通じ合っているように見えた。とても息の合った店の切り盛り。

店主は、過去のお酒の大きな失敗から、断酒を続けている。それを誇るでもなく、語るでもなく、ただ淡々と。

そして毎日、カブで仕入れに行く店主。

私はその姿を、

本当に「かっこいい」と思った。

仕事の肩書きでも、住む場所でも、

持っているものでもなく、

自分で選び、引き受けた日常を生きている姿が、

こんなにも強く、静かに人を惹きつけるのだと、初めて知った。

羨ましかった。。

こんな生き方もあるんだ。ここが、私の生き方の原点になっている。

私は今も、その影響を受けている。

朝の仕込み。BGMは、永ちゃん。

カブに乗って、通勤し、仕入れにも行く。

効率がいいからでも、合理的だからでもない。

そうしている時間そのものが、

楽しく、特別な人生だと思っている。

あの居酒屋の店主がそうだったように、

自分で選び、自分の足で動き、

一日を始める感覚が、そこにある。

カブと私。

それが過去と今を紡いでいる。

第二話へ、続く。。。

 

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